初期中絶手術とは?
妊娠12週未満に行う中絶手術です
初期中絶手術とは、妊娠12週未満(妊娠11週6日)までに行う中絶手術で、中期中絶手術と比べて比較的お体への負担を抑えて手術することが可能です。
入院の必要がなく、基本的には日帰りで受けられます。
また、手術後に各市町村へ死亡届を提出したり、火葬・埋葬を行ったりするなどの手続きも不要です。
WHOが推奨している「吸引法」を採用
吸引法とは、吸引端子を子宮に挿入して、胎児、附属物、子宮内膜などを吸引するというもので、WHO(世界保健機構)が推奨している安全性の高い方法です。
当クリニックではこの吸引法を採用していて、手術のリスクをできる限り低減させています。よりリスクが少ない手術法である、「手動真空吸引(MVA)法」も行っています。
2種類の麻酔を併用して痛みを抑制
手術に際しては、静脈麻酔と局所麻酔(傍頸管神経ブロック)という2種類の麻酔を併用して、できる限り痛みを抑えるように努めています。
これらの麻酔が不十分と判断した場合には、全身麻酔による手術も追加可能ですが、当クリニックの方法でしたら、ほぼその必要はなく、より安心・安全に手術を受けていただけると考えております。
頸管拡張なしでも手術可能
従来、未産婦(出産経験のない方)の方や、子宮口が開きにくい方などには頸管拡張(子宮の出口を拡げる前処置)が必要でしたが、当クリニックでは麻酔の量を増やしてそうした前処置なしで手術を受けていただけるように工夫しています。
麻酔の量を増やすだけでなく、早く覚めるように麻酔の種類も工夫していますので、個人差はありますが、痛みが少なく、それでいて麻酔が長引かない処置が可能となっています。
出産経験がない方でも、この工夫により対応可能なケースが増えています。
初期中絶手術の流れ
01
事前検査
妊娠を確認するために尿検査を行います。
その後、血液検査でお体の状態を確認したり、エコー検査(超音波検査)で子宮外妊娠ではないかなどをチェックしたりします。
検査が終わりましたら、患者様とご相談のうえ、手術日を決定いたします。
02
手術の前処置
未産婦(出産経験のない方)の方など、子宮口が開きにくい方には手術の前日(午後から手術を受けられる方は午前中)に頸管拡張(ラミセルというスポンジ樹脂の棒を挿入して、子宮の出口を拡げる前処置)を行います。
この時も局所麻酔や鎮痛剤を使用して、できるだけ負担を少なくするように努めています。
※出産経験がない方でも、麻酔の量・種類を工夫することで頸管拡張が省ける場合があります
03
手術前日・当日朝の食事制限
安心・安全な手術のために、手術前日また当日朝の食事には制限がありますので、必ず医師の指示に従うようにしてください。
04
手術の当日
お伝えした日時の当クリニックへお越しください。
マニキュアやメイクなどは事前に落としておいてください。
また、手術後も麻酔の影響が残る可能性がありますので、ご自身の運転によるお車・バイクでのご来院はお控えください。
お持ちいただく物
手術の同意書(パートナーの方のサインも必要)、生理用ショーツ、ナプキンなど。
05
手術前の準備
ご持参いただいた同意書を確認した後、術衣にお着替えいただきます。
06
麻酔の実施
手術に際しては、静脈麻酔と局所麻酔(傍頸管ブロック)という2種類の麻酔を併用して、できる限り痛みを抑えるように努めています。
傍頸管ブロックにより子宮の痛みを感じる神経を麻痺させることができるので、より手術時の痛みが抑えられるようになります。
それでも緊張が強かったり、通常の麻酔での鎮痛だけでは不十分だったりする場合には、笑気ガス(亜酸化窒素)を用いた全身麻酔も追加いたします。
07
手術
当クリニックでは吸引法により手術を行っています。
これは吸引端子を子宮に挿入して、胎児、附属物、子宮内膜などを吸引するというもので、WHO(世界保健機構)が推奨している安全性の高い方法です。
手術時間の目安は15分程度です。
08
手術後の診察
麻酔から完全に覚めるまで2時間程度お休みいただき、お一人で歩けるようになったら診察を行います。
診察にて特に問題が見つからなければ、そのままお帰りいただけます。
09
手術後の診察
手術の翌日または翌々日に診察を行います。
さらに1週間後にも診察を行い、感染症などにかかっていないか確認します。
初期中絶手術の費用
妊娠9週未満:99,000円
妊娠9~11週6日まで:115,500円
※価格は税込表示
※自由診療(健康保険対象外)
※各種クレジットカードがご利用可能です
※術前検査(血液検査と心電図検査)が別途必要(22,000円程度)です
※稽留流産や不全流産と診断された場合には健康保険の対象となります